耳は音を聞くという機能や体の平衡感覚を司る大切な感覚器官です。
耳と簡単に言っても外耳・中耳・内耳と分けられ障害の部位によって治療法が異なります。
耳は耳管という管で鼻の奥の上咽頭というところとつながっており、耳管の不調によっても耳の様々な症状を起こすことが考えられます。
また顔面神経は内耳道を通っているため、側頭骨の手術を専門とする耳鼻咽喉科で末梢性顔面神経麻痺も診療しています。
鼻はにおいを感じたり、声を反響させたり、肺や気管を守るために、吸った空気を温め加湿し、ウイルスや細菌、ほこりなどが体内に侵入するのを防いできれいな空気を肺に送るためのフィルターのような役割があります。
アレルギー反応でくしゃみ、鼻汁、鼻閉を起こし過剰になると日常生活に支障をきたすようになります。
また慢性的な感染状態になると黄色や白い鼻水(膿性鼻漏)が続くことがあります。いわゆる蓄膿症といわれる慢性副鼻腔炎です。
のどは食道と気管を分ける器官で、食べ物を食道や胃に送り込む役割と、肺に空気を届け、また声を出す役割があります。
このため呼吸に関する症状と飲食に関する症状の2つをみることになります。
部位で分けると口腔、咽頭、喉頭に分けられます。扁桃腺の疾患や嚥下障害、睡眠時無呼吸にも関連します。
近年では食事の欧米化の影響や肥満などのため胃酸や胃液の逆流によりのどに症状を引き起こすことがあります。
めまいが起こる仕組みは、自分の周囲の空間や位置を目(視覚)、内耳(半規管・前庭)、手足の皮膚や筋肉(深部知覚)で感知し、その情報を脳に伝達・統合し、微妙な体のバランスをコントロールしていますが、仕組みのどこかに不具合があると、平衡バランスが崩れめまいとして感じられます。
こどもは単に大人を小さくした存在ではなく、こどもの成長を考慮した診療、またこどもに特有の疾患の診療が必要になります。
これは構造的にこどもの耳・鼻・のどは未発育で、また耳管(耳と鼻をつなぐ管)も短く傾斜がほぼ水平に近いため、鼻の影響を受けやすい状態になっています。そのため、鼻水が出るから鼻だけを診ればよいのではなく、耳・鼻・のどの全体を診療した上でしかるべき処置をすることが大切になります。
また、こどもは自分で症状を訴えることが難しく、周囲の大人が症状をよく観察してあげることがとても大切です。
アレルギー性鼻炎とは、アレルゲン(アレルギーを引き起こす原因となる物質)を吸入することで、抗原と抗体が鼻の粘膜で結合し、アレルギー反応が起きることによって生じる鼻症状をいいます。なかでも、くしゃみ、鼻水、鼻づまりはアレルギー性鼻炎の3大症状といわれます。
花粉症はアレルギー性鼻炎の一種であり、植物の花粉がアレルゲン(抗原)となって、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみ・異物感・充血・涙などの症状があらわれる疾患です。さらにひどい場合は、咳、のどや皮膚のかゆみ、頭痛、倦怠感、発熱、不眠、下痢、体や顔のほてり、イライラ感などもみられます。
当院ではアレルゲン免疫療法(舌下免疫療法)を行っております。
アレルギーを引き起こす物質(アレルゲン)を少量ずつ毎日体に投与することによって、体を慣らし、症状を緩和することができます。
現在、スギ・ダニに対して行うことができます。
アレルギー性鼻炎に対して、鼻の中の粘膜がアレルゲンで反応しないようにレーザーで焼灼する治療です。鼻の中で一番大きい下鼻甲介というヒダの粘膜の表面を焼きます。効果は個人差がありますがおよそ1年くらいです。
主にウイルスによる上気道感染です。
上気道(鼻・咽頭・喉頭)は耳鼻咽喉科の専門分野です。お気軽にご相談ください。
正式には「風邪症候群」と言い、鼻やのどに生じる急性炎症の総称です。主にウイルスが粘膜から感染して炎症を起こすため、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、のどの痛み、咳、痰、発熱などの症状を引き起こします。ごくありふれた病気でありながらも、風邪を発端にいろいろな病気に進展しかねません。
インフルエンザウイルスの感染によって起こり、通常の風邪よりも急激に発症し、症状が重いのが特徴です。症状は3~7日間続いた後、改善します。 しかし気管支炎や肺炎を併発しやすく、脳炎や心不全に至るケースもあり、油断できません。
頭頚部には唾液を作る耳下腺や顎下腺があり、また体の新陳代謝を促進する働きを持つホルモンを分泌する甲状腺、免疫器官の一つであるリンパ節などがあります。
唾液腺には唾石という石ができたり、炎症を起こしたりします。
また甲状腺も炎症を起こしたり、ホルモンの分泌機能が亢進したり低下したりします。
耳下腺、顎下腺、甲状腺、頸部リンパ節などの腫れ、痛み等ありましたらお気軽にご相談ください。